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建築/建設業界の労災事例

本サイトで紹介している労災事例は、実際にあった労災事故を掲載しておりますが、当協会によせられた労災事例ではありません。予めご了承ください。

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一人親方あんしん労災 – 高所作業車で作業中に梁とバケットに挟まれる

一人親方あんしん労災 – 激突の労災事例

高所作業車で作業中に梁とバケットに挟まれる


発生状況

本件労働災害は、梁のメンテナンス作業をするために、高所作業車のバケットに乗っていた作業員が、梁とバケットに挟まれた事案である。

災害現場は倉庫の新設工事中で、建方が作業を終えたあとに梁の防腐処理作業を行っていた。事故当時は4名が仕事に従事していたが、そのうち1名は現場代理人との打ち合わせののち、事務所に引き上げていた。
残った3名は作業方法などを一任され、新規入場者講習を受講したあとに作業を始めた。被災者以外の2名は建屋の2階部分にあがり、上から防腐処理剤を塗っていた。被災者のみ高所作業車のバケットにのり、梁の下部分を担当していた。

被災者はバケットに乗って、梁の下40cmほどのところを維持しながら高所作業車を後ろ向きに走行させていたが、車体が地面のくぼみにはいったため、高所作業車が傾いた分バケットの角度が急激に上がり梁と激突。被災者が挟まれた。

現場の3名のうち、被災者のみが高所作業車の操縦方法を知っていたが、講習等を受けたわけではなく、リース会社からレクチャーを受けただけだった。

原因・対策

本件労災は、被災者が単独でバケットに乗ったまま操縦走行をしていたので、地面の状態を確認できなかったことと、操縦・走行に関するスキルが不足していたこと。さらに現場において高所作業方法の策定がされていなかったことに起因する。

このような災害には、平坦でない場所で走行・操縦するときは、誘導者を専任し問題がないかどうか確認をしながら進めることと、合図を取り決めて意思疎通を容易にしておくことが重要である。さらに予め安全な作業手順などを策定し、それを遵守することも大切である。
また、バケットの高さが10m以上になる場合は「高所作業者運転技能講習修了者」、10m未満の場合には「特別教育修了者」に作業をさせることも肝要である。


一人親方あんしん労災 – バックホウの運転中、アームが橋桁に激突

一人親方あんしん労災 – 激突の労災事例

バックホウの運転中、アームが橋桁に激突


発生状況

本件労働災害は、バックホウ(ドラグ・ショベル)を運転していた際、バックホウが橋桁に激突したものである。

災害発生当日、被災者は高速道路舗装工事の作業が終わったので、バックホウを運転し約700メートル離れた次の作業場まで移動をしていた。現場から約370メートル進んだ地点に高さ5.7mのコンクリート製高架橋があり、被災者はその橋をくぐろうと試みた。しかし、バックホウのアームが十分に下がってなかったため橋桁に激突し、その衝撃で被災者は運転席のハンドルに強打されたものである。

アームの折れ具合から、事故発生時のバックホウの走行速度は時速34キロだったことが推測され、現場には時速30キロの速度標識が設置されていた。

原因・対策

本件労災は、バックホウのアームを下げず、速度標識に記された数値よりも速い状態で走行したことが原因で起きた災害である。高架橋の高さは5.7メートルであったにも関わらず、バックホウの高さは5.8メートルで、ほぼ最高にアームを上げた状態で走行していた。

このような事故を防ぐためには、バックホウを走行する際にアームを安全な高さまで下ろし、速度規制を徹底して守ること。また、高架橋のような障害物がある場所には、接触防止のために一時停止や徐行運転などの注意を促す表示を設置し、車両を走行する作業者への安全教育を随時実施することが大切である。

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