一人親方あんしん労災 – クレーン車から木材12本が落下し、作業者に激突
一人親方あんしん労災 - 飛来、落下の労災事例
クレーン車から木材12本が落下し、作業者に激突
発生状況
本件労働災害は、木造3階建ての新築工事を行なっている際に、クレーン車で吊り上げた木材が落下し作業者1名に激突したものである。
事故発生当日、被災者を含む作業者2名で、移動式のクレーン車を用いて木材12本を3階に吊り上げる作業を担っていた。1人はクレーン車の運転を行い、被災者は荷物の玉掛けを行った。そしてクレーン車で吊り上げを開始したが、3階の木材を置く予定だった場所が埋まっていたため、一度地上に置き直すこととなった。運転手はクレーン車を旋回し指定位置に移動しようとしたところ、吊っていた木材が落下して、地上にいた被災者に直撃した。
クレーン車の運転者は運転資格を有していたが、玉掛けを行なった被災者は無資格であったため、玉掛けの際に複数の木材を結束しておらず、バランスが取りづらい状況で吊り上げを行う形であった。
原因・対策
本件労災は、木材を結束せずに木材を吊ったことや玉掛けの知識が十分でないものが作業を行なったこと、そして吊り荷の下に作業者を立ち入らせたことが原因で起きた災害である。
このような事故を防ぐために、バラものを吊り上げる際には正しい手順で結束をしてから玉掛けをすることである。また、玉掛けは資格所有者が行った上で、無資格の作業者に吊り荷の下には立ち入ってはいけないなどの安全教育を行うことも重要である。
掲載日:2019年9月27日