一人親方あんしん労災 – 屋内の塗装作業中に作業者1名が一酸化炭素中毒に

一人親方あんしん労災 - 有害物質等との接触の労災事例

屋内の塗装作業中に作業者1名が一酸化炭素中毒に


発生状況

本件労働災害は、変電所建屋の塗装作業を行っていて際に、作業者1名が一酸化炭素中毒で倒れたものである。

事故発生当日、被災者を含めた作業者2名で気積約160立方メートルの変電所建屋の塗装作業を担っていた。塗装にはガソリンエンジンのエアーコンプレッサーを使用したが、その日は雨が降っていたため屋内に置いて作業を行うこととなった。

被災者は床と壁面、もう1人の作業者は天井の塗装を開始してしばらくすると、排気ガスの臭いがし始めて気分が悪くなったため、エアーコンプレッサーを停止した。そして被災者はエアーコンプレッサーを押して外に移動させようしたが、気分が悪くなりその場に倒れてしまった。先に外に出ていた作業者はすぐに応援を呼び、被災者は病院に搬送された。検査を受けたところ一酸化炭素中毒であると診断された。

原因・対策

本件労災は排気ガスの危険性や有害性への知識が不十分であり、密閉された屋内でガソリン式のコンプレッサーを使用したことが原因で起きた災害である。

このような事故を防ぐために、屋内で内燃機関を使用する際には換気を十分に行い、ガスが充満しないように工夫することが重要である。また、作業者に対して有毒ガスに関する教育を十分に行い、適切な作業計画を立てることである。